先払い買取は、「即日現金化」「多重債務でも利用可能」の宣伝文句があり、気軽に申し込んでしまう人が増えています。
現金化の仕組みを知らないまま、便利さに魅かれて申し込んでしまうと、リスクを抱えることになるでしょう。
本記事では、先払い買取における現金化の仕組みと流れ、リスクについて解説します。
先払い買取で現金化できる仕組み
先払い買取は写真で審査し、商品の買取価格としてお金を振り込むシステムです。
利用者は買取依頼したい商品の写真を業者に送り、査定終了後には現金が振り込まれます。
現金の振り込みを確認したら、期日までに商品を発送し業者が受け取ったら取引は完了です。
中には、商品が届かないなどのクレームを訴え、キャンセル料として高額な違約金を請求する悪徳業者もいます。
最初から商品を買取するつもりはなく、ネット画像を送った後に代金を振り込み、キャンセルさせて高額な違約金を上乗せして支払いを請求します。
「キャンセルの名目で、元金に違約金（利息）をつけて業者へ返済する」流れで成り立っているのが、悪徳な先払い買取の仕組みです。
先払い買取の現金化までの流れ
商品の画像を見て買い取るかは買取業者の判断になるだけで、仕組み自体に違法性はありません。
違法性を判断するために、現金化までの流れを見ていきましょう。
写真での買取査定
買い取って欲しい商品を用意して、先払い買取業者のサイトでアカウント登録をして申し込みます。
アカウント登録で必要になる主な情報は以下の通りです。
- 名前
- 性別
- 住所
- 連絡先（メールアドレス、携帯番号）
先払い買取の中には、年収や持ち家の有無・勤務先など登録をさせるケースもあります。
買取に必要ない情報を抜き取ろうとするのは悪質な業者である可能性が高いため、注意してください。
アカウント登録後には、買取り希望商品を撮影して送ります。
業者から細かい指定があるため、指示に従って写真を撮影します。
具体的には金券や収入印紙は写真が不要なケースがあったり、ゲーム機やスマホは型番や状態がわかるようにしたりすれば受付完了です。
査定額の提示
送られた写真を元に、商品の査定が行われます。
リサイクルショップの店頭で買い取りを依頼するより、査定額は低めになっているケースが多いです。
即入金などの手軽さはありますが、相場を下回る金額になってしまうことがあるので覚えておきましょう。
手続き後に入金
査定が終われば、買い取り金額を振り込む口座を登録します。
口座の確認後、最短5分程度で振り込みが完了するほどの早さです。
一般的な貸金業者のように、振込まではしてくれます。
指定日までに商品を発送する
業者から商品を届ける住所と指定日の連絡がきますので、期日までに発送します。
発送までの期間は業者によって異なっているため、複数の業者を利用している人は確認が必要です。
悪徳な業者は実際に品物を買い取るつもりがなく、商品が届かない仕組みにしたり、難癖をつけたりして受け取ってくれません。
「即日発送しろ」などの無理難題を押し付けて、違約金を搾取する迷惑行為も見られます。
先払い買取で現金化するリスク
高額なキャンセル手数料が請求されるなどの被害がでており、金融庁も注意喚起しています。
具体的なリスクを理解し、簡単に利用しないようにしてください。
古物商許可証のない悪質な業者が多い
買取業を行う場合には古物商許可証が必要ですが、悪質な先払い買取業者の多くは取得していません。
買い取り業を始めるためには、必要書類を管轄警察署の「生活安全課防犯係」に申請する必要があります。
何らかの犯罪に関わっていたグレーな会社には、発行されないように厳しい審査を実施しています。
審査が通れば古物商許可証が発行されて、ホームページには必ず許可番号がホームページに記載されています。
古物商許可証に関する表示がなく、商品売買を装いながら貸付をして、上限を超えた暴利を請求するのは悪徳業者です。
高額なキャンセル料が目的
商品画像で査定をし、買取価格を振り込んだ後に、商品を発送し受け取って取引終了が先払い買取の仕組みです。
実際には、商品が手元になくても画像さえ送れば、即日現金を支払うスキームになっています。
高額なキャンセル料（利息）をつけて返済させる目的のため、下手に利用すると手にした現金以上を支払わせられます。
金融ブラックでも利用できる仕組みは、手数料を払うことを前提とした取引だからです。
個人情報が流用される
利用者登録すると、名前や住所、電話番号だけでなく、勤務先なども知られてしまいます。
得た情報を流用すれば、他の先払い買取業者から連絡がくるようになるでしょう。
お金に困っていることを逆手に闇バイトをするように脅し、犯罪に巻き込もうとします。
先払い買取を検討する前に、違法性はないのか、本当に利用すべきなのかを考えてください。
一時しのぎで現金を手にしても、繰り返し利用すれば終わりが見えなくなります。
個人情報を抜き取ろうとする先払い買取は、利用しないように十分な注意が必要です。
催促や脅し行為がある
先払い買い取りを利用すると、すぐに現金を手に入れられますが、キャンセル料として高額な違約金を上乗せし返済を迫られます。
キャンセル料を振り込まないと、催促や脅しなどの嫌がらせが行われるので注意が必要です。
LINEを使って簡単に申し込みできるため、電話だけでなくLINE通知でも催促してきます。
通知ブロックすれば、携帯電話だけでなく会社や自宅にまで連絡してきて、周囲の人まで迷惑がかかるでしょう。
先払い買取の現金化は闇金と同じ
商品売買として先払いで現金を受け取るのは融資であり、手数料と称して利息を請求するのは闇金と同じです。
現金が必要だからと安易な気持ちで利用すると、高額な手数料が上乗せされ、返済ができなくなります。
闇金は簡単な審査で融資
闇金に連絡をする人は、金融ブラックのためカードローンなどが利用できません。
簡単な審査でお金を貸してくれますが、暴利を請求してくるため返せなくなります。
先払い買取も同じで審査も「金融ブラックでもOK」とうたい、簡単に利用できてしまいます。
最初からキャンセルさせ違約金として、支払金額に上乗せさせるため、闇金と変わりません。
高額なキャンセル料を支払うスキームであることを知らずに利用し、安易に申し込んでしまうと大変です。
これは闇金と同じ高金利貸しなので、絶対に利用してはいけません。
利用者は高額な手数料を支払う
買取のキャンセルに対して、高額な違約金が設定されているような先払い買取は、違法な闇金業者である可能性が高いでしょう。
すぐに現金を手にしたい人には、査定後に現金が振り込まれる先払いは便利なシステムです。
現金は欲しいけれど商品は手放したくない場合には、手数料を支払って返金すれば問題ないと考えるかもしれません。
多くの業者は、手数料を高額設定しているために利用はリスクが高くなります。
相手が狙っているのは、高額な手数料であり、実質的には利息を請求する悪質な行為です。
先払い買取の現金化によくある質問
先払い買取の現金化は違法であると耳にすると、利用が不安になるでしょう。
本当に危険なのか、利用検討する前に目を通しておくべき質問をまとめています。
先払い買取はどんなものを買い取るのですか？
どんなものでも買い取りができますが、高額な商品を中心に買い取りが行われています。
iPhoneやアンドロイドなどのスマートフォンや商品券や収入印紙、タブレットやノートパソコンにゲーム機器です。
先払い買取と後払い買取の違いはなんですか？
商品の査定のために、買い取りを希望する商品の写真を業者に送るところまでは、先払い買取も後払い買取も同じです。
査定後に、商品を送り届いてから現金が支払われるのが後払い買取になります。
先払い買取は、査定後に現金が振り込まれてから、指定の住所に商品を発送するシステムです。
一刻も早く商品を業者に届けなければならないのですが、キャンセルさせ高額な違約金を支払わせることが問題になっています。
商品を受けとりもせず、現金を支払ってくれるなどありえません。
安全な先払い買取業者はありますか？
ありません。
優良な買取業者であれば、商品を審査し受け散って再審査した後に、代金を支払います。
写真を見せただけで、即日に代金を支払うのは、その後のキャンセル料を利用者から搾取するためです。
先払い買取の何が問題なのか知りたいです。
商品を買い取るつもりはなく、利用者に架空の商品を写真で送らせ、キャンセルさせた上で高額な金銭を要求することです。
実質的には違法な貸金業であり、無許可な闇金と同じシステムのため利用してはいけません。
個人情報を抜き取られ悪用されるケースもあり、被害者も急増しています。
古物商の許可があれば安心ですか？
摘発逃れのためリサイクル業者を買収し、お金に困っている人を対象に先払いで買取するケースも増えています。
許可があっても、買取業者がキャンセル料として高額な利息を請求するのは違法です。
違法とは知らず利用してしまいました。
すぐに、金融庁・日本貸金業協会・行政・警察の相談窓口に相談してください。
催促や嫌がらせの電話などで困ったら、すぐに弁護士・司法書士に相談しましょう。
イーライフ司法書士法人なら、業者からの督促や嫌がらせを最短で即日ストップさせます。
商品が届かないためキャンセル料を払えと言われました。
悪徳な先払い買取業者の手口です。
相手のいうままに、お金を支払ってはいけません。
先払い買取や闇金トラブル解決実績のある、弁護士か司法書士に相談しましょう。
まとめ
先払い買取で現金化できる仕組みは、闇金と同じ違法行為ですから絶対に利用してはなりません。
利用してしまうと個人情報を流用され、犯罪行為に巻き込まれてしまうケースがあるからです。
知らずに利用してしまった場合は、催促や嫌がらせを解決してくれるイーライフ司法書士法人に相談してみましょう。
闇金融や債務整理など、幅広い業務に対応しています。
