債務整理したらクレジットカードは使える?任意整理後に更新できるか疑問を解説

債務整理したらクレジットカードは使える?任意整理後に更新できるか疑問を解説

クレジットカードでのキャッシングやお買い物は気軽に利用できるため、困ったときには助かります。

しかし、気軽さゆえに気がつくと金額が大きくなってしまい、返済が難しくなってしまうというケースもめずらしくありません。

このような場合には、債務整理を検討することになりますが、いざ債務整理の準備を始めようと思ってもやり方がわからないなど戸惑ってしまうでしょう。

ここでは債務整理ついてわかりやすく解説していきます。

債務整理の方法やその後についても触れていますので参考にしてください。

この記事でわかることは?

  • クレジットカードのお買い物やキャッシングは債務整理できる?
  • 債務整理したら、カードは更新できる?新規発行は?
  • 債務整理後にカードを発行する方法

クレジットカードの借入返済にお困りの人は是非参考にされてくださいね。

目次

債務整理とは?

債務整理とは借金の額を減らしたり無くしたりすること、または支払い期間を調整するなどをして、借金問題を解決する手続きです。

債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、債務の状態などによってどの方法が適しているのかを判断します。

その中でも任意整理は債権者と交渉を行い、毎月の返済額や返済期間を調整することで完済を目指す方法です。

利息がカットされるなど借金負担が軽くなる可能性があり、合意した総額を3〜5年かけて返済していくという方法で、一番取り組みやすい方法でもあります。

個人再生は借金を最大で90%減額し、残債を3〜5年で返済していく方法で、裁判所を通して手続きを行います。

この手続きを認めてもらうためには、再生計画案を債権者集会にて決議し裁判所での許可が必要です。

自己破産は裁判所に破産を申し立て免責許可を取得することで、借金を免除する手続きです。

クレジットカードの借入は債務整理できる

クレジットカードの債務整理イメージ

クレジットカードの借り入れに関しても、債務整理を行う事が可能です。

キャッシングだけではなく、ショッピングのリボ払いも任意整理の対象となります。

任意整理とは、債権者との交渉で払えなくなった債務を整理するものでした。

この場合には債権者はクレジットカード会社ということになり、クレジットカード会社と交渉を行います。

任意整理に合意するとその後の利息はカットされ、また毎月の返済額が減るため支払いを続けられるようになります。

裁判所を通さないため、手続きも簡単で費用も安くすみ、また家族に秘密にできる事が任意整理のメリットといえるでしょう。

ここがポイント!

  • クレジットカードの利用料金やキャッシングによる借入も債務整理を行うことが可能
  • 任意整理であれば簡単な手続きで費用も安い
  • 家族に秘密で手続きを行うことも可能

注意点はそのカードが止められてしまうため引き落としができなくなる事です。

任意整理を依頼する際には支払いを変更しておく必要があります。

債務整理後はクレジットカードを新規発行できる?

2枚のクレジットカード

今の世の中において、クレジットカードは生活に欠かせないものとなってきています。

ネットショッピングやQR決済、また光熱費などもクレジットカードで支払っているのではないでしょうか。

そこで気になるのが、「債務整理後のクレジットカードの取り扱いについて」です。

ここからは、債務管理後のクレジットカードの新規発行について説明していきます。

ブラックリストに載るから新規発行はできない?

債務整理を行うと一定期間クレジットカードは使用できなくなります。

現在使用しているカードはもちろん、新規で作ることもできません。

2〜3ヶ月以上の滞納・保証債務の履行・代位弁済・任意整理・破産・民事再生は事故情報として記載されます。

そのため債務整理を行うと信用情報機関に事故情報(ブラックリスト)として登録されるのです。

主にCICJICCKSCの3つの信用情報機関に記録が残ることになりますが、各金融機関はどこかに加盟しており、申込者の信用情報を確認します。

また、各信用情報機関は互いに情報交換を行っているため、異なる信用情報機関を利用している金融機関に申請を行っても新規発行はできません。

カード会社内のデータベースに記録が残るから

クレジットカード会社は、審査の際に信用情報機関の事故情報だけでなく社内のデータベースも参照します。

この社内データベースには、自己破産や民事再生を行った際の官報情報が登録されています。

信用情報機関の記録は7年〜10年で消えてしまいますが、社内データベースに残して置くことで債務整理を行ったなどの記録をカード会社自身で所有しておけるのです。

このため、たとえ信用情報機関の記録が消えたとしても、社内データベースに事故情報が残っていればクレジットカードの新規作成の審査に通りづらくなってしまいます。

債務整理後はクレジットカードを更新できる?

前項で説明した通り、債務整理をするとクレジットカードの新規発行はできなくなりました。

では、クレジットカードの更新手続きはどうでしょうか?

債務整理を行なった後には、最終的にクレジットカードの更新はできなくなります。

ただし、任意整理の対象がクレジットカード利用分以外の場合には、一定期間クレジットカードが使用できる場合があります。

しかし、たとえ一定期間クレジットカードが使用できていたとしても、更新時には必ず信用情報機関に顧客の信用情報を確認されてしまいます。

この際に事故情報が登録されていると更新ができなくなり、解約されてしまうのです。

ブラックリストに載っているか調べる方法

自分がブラックリストに載っているかは、信用情報機関の開示請求で確認できます。

CICでは、クレジット情報や申し込み情報、利用記録、参考情報を確認することが可能です。

開示方法は【CIC公式サイト】より、インターネット開示と郵送開示のいずれかが利用できます。

JICCの開示請求方法は、【JICC公式サイト】から手続きが可能で、請求方法はインターネットや郵送となっています。

本人の場合にはスマホやアプリから開示請求が可能ですが、任意代理人や法定代理人、2親等以内の親族や法定代理人の場合は郵送で手続きをしてください。

情報開示で確認できる情報は、指名・生年月日・利用金額・残高・遅延・法的手続きの有無などとなっています。

債務整理後にカードを利用する方法

クレジットカード情報を入力する女性

債務整理を行えば、やがてクレジットカードは使用できなくなってしまいます。

しかし、やはりクレジットカードがないと何かと不便が生じることも多々あるのではないでしょうか。

現金を持ち合わせていないなど、万が一の場合には家族カードやデビットカードの利用がおすすめです。

ここでは債務整理後にクレジットカードを利用する方法を紹介していきます。

家族カードを使用する

本人のクレジットカードが使えなくなった場合、家族カードがどうなるかが気になります。

債務整理前に作っていた家族カードは、家族の信用情報まではチェックされないため、更新月までは使える可能性が高いです。

しかし債務整理後の場合では、家族カード取得はできる場合とできない場合とがあります。

家族カードは本会員の信用情報をもとに発行されているため、家族の信用情報までをチェックしていない場合には発行されます。

しかし、事故情報をチェックされてしまった場合には発行されません。

また、債務整理対象のクレジットカード会社では家族カードも使用できない可能性が高いでしょう。

デビッドカードを作る

万が一の際に現金以外の決済手段は持っておきたいものですが、クレジットカードが使用できない場合には、デビットカードを作るという方法があります。

デビットカードは決済と同時に指定銀行口座より現金が引き落とされるもので、クレジット機能はありません。

つまり、銀行に入っている金額しか使用できないため、信用要素の取引ではないのです。

このため債権整理後でもデビットカードを作ることが可能です。

万が一現金を持ち合わせていなくても銀行に入っていれば決済可能ですし、ネットショッピングでも利用できるのでクレジットカードの代わりとして使用できます。

信用情報情報の回復を待つ

債務整理を行ったためにクレジットカードが失効したからといって、一生クレジットカードが所有できないというわけではありません。

債務整理を行うことで信用情報に履歴が残りますが、この履歴は一定期間で回復します。

その期間はCIC・JICCは任意整理・個人再生・自己破産ともに5年、 KSCの場合任意整理5年、個人再生と自己破産が10年となっています。

信用情報の回復を待てば、再びクレジットカードを申し込めるようになるのです。

いつまで債務整理の履歴が残るのかは、信用情報の開示請求によって確認できます。

債務整理後にクレジットカードを発行する方法

債務整理を行うことで信用情報に事故情報が記されますが、一定期間が経つとこの情報は無くなります。

しかし、信用情報の回復を待った後にクレジットカードの新規申請をしても審査に通りにくくなる場合があるのです。

これは会社のデータベースに情報が残っているためです。

ここでは、その上でカードを発行する方法について説明します。

これまで発行したことのないカード会社に申し込む

債務整理後、5年ほど経てば信用情報が回復しますが、信用情報会社の信用が回復した後でもクレジットカード会社のデータベースには事故情報が残ります。

これは「社内ブラック」と呼ばれるもので、新規申し込みの際の情報だけでなくキャッシングの利用額や返済履歴・債務整理に関する情報など全てです。

このため、事故を起こしたクレジットカード会社では、信用情報会社の情報が回復した後でもカードの審査に落ちる可能性があるのです。

新規でクレジットカードを申請する場合、債務整理を行ったことのない会社に申請を行う方が審査に通りやすくなります。

限度額の低いカードを申し込む

限度額の低いカードに申し込むというのも、一つの方法です。

クレジットカードは、使用した金額を一時的にクレジットカード会社が立て替えるというものです。

そして、限度額とはクレジットカード会社が債権を建て替えのできる金額の上限のことを指します。

限度額が大きいということは、債務者にそれだけの返済能力がなければいけません。

そのためクレジットカードの審査は限度額が高くなるにつれて厳しくなってしまうのです。

債務整理を行なった際には、支払い能力が低いとみなされてしまいます。

このことからも限度額の低いカードへ申し込む方が、審査に通る可能性が高くなるのです。

複数のカード会社に申し込まない

クレジットカードの新規申請を行う際に、落ちるかもしれないと複数のカード会社に申し込むというケースがありますが、逆効果といえるでしょう。

なぜなら、クレジットカードの申請情報は共有されているためです。

短期間で複数のカード申請を行うことは「多重申し込み」と呼ばれ、複数のクレジット会社に申請を行ったという情報をいくつも残してしまうことになります。

結果的に他社で貸してもらえなかった人、入会特典目的の人、というマイナス評価となってしまうのです。

一度に申請をするクレジットカードは1枚~2枚で、その内の1枚は審査に厳しくないカードを選んで申請すると良いでしょう。

審査に落ちたら期間をあけてから申し込む

クレジットカードの新規申請の審査に落ちてしまった場合、もうそのカード会社の審査には通らないと思って諦める方がいます。

しかし、一度落ちたからといって一生通らないというわけではありません。

再度審査を受ける場合には半年〜1年の期間をあけてからにしましょう。

なぜかというと、カード申請に通過できなかった事実が信用情報機関に登録されるためです。

この情報は6ヶ月〜1年間残っており、短期間で再申請を行なったとしても「通過できなかった」という事実で審査されてしまいます。

まとめ

債務整理はクレジットカードのキャッシングでも行うことができますが、その際には信用情報期間に事故情報(ブラックリスト)が記されてしまいます。

事故情報が残ってしまうと、クレジットカードは使用できなくなってしまいます。

このような場合には、家族カードやデビットカードを使用すると良いでしょう。

再度新規で申請を行う場合には、信用情報の回復する5年〜10年後となります。

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