ECショップでお買い物をするときに、支払い方法の選択肢が少なくて困ったことはありませんか?
近年人気が高まっている決済方法に、後払い決済サービスがあります。
買い物をする「購入者」と、商品を提供する「事業者」のどちらにもメリットがあり、利用する人が増えているのです。
カード払いのリスクやサイバー犯罪に対して、危機感を持っている人にとって嬉しいサービスと言えるでしょう。
この記事では、後払い決済サービスの利用方法やメリット・デメリットを解説します。
この記事でわかることは?
- 後払い決済サービスの仕組みと利用方法
- 後払い決済サービスの購入者側から見たメリット・デメリット
- 後払い決済サービスの事業者側から見たメリット
知っていれば怖くありません。
後払い決済とは?
後払い決済とは、購入した商品が手元に届いてから支払いをおこなう決済方法です。
利用者は、商品が確実に届いて、注文した通りのものかどうかを確かめてから代金を支払います。
商品を提供するショップは、後払い決済の導入により売上アップが見込めるでしょう。
ネット通販などでは依然クレジットカード決済を利用する人が多い現状です。
しかし、後払い決済を選ぶ利用者やショップの数は拡大傾向にあります。
理由は日々ネット上での詐欺やサイバー犯罪のニュースを耳にする現代で、安心安全に商品を購入できる方法として認知されてきているからといえるでしょう。
後払い決済の利用手順
購入者が後払い決済する手順が比較的シンプルなことも、支持される要因でしょう。
購入から支払いまでの利用手順は以下の4つです。
■後払い決済を利用する際の手順
- 後払い決済を選択して商品を購入する
- 後払い決済事業者で決済処理・入金処理を実行する
- 加盟店から購入者に商品が発送される
- 後払い決済事業者から送付された請求書で購入者が後払いをする
購入時の手順はほかの決済方法と、ほとんど変わりはありません。
カード番号の入力や現金の有無を気にすることなく即決できるため、買い物がより手軽になりました。
後払い決済を選んで実行すると、支払いよりも先に商品が届きます。
その後、購入者は請求書によって代金を支払い、取引が完了するという仕組みです。
請求書は、商品に同梱されるか別の日に送られてくるかの2パターンがあります。
決済時に不安がある人には後払いの選択肢があることで、購入へのハードルが下がるといえるでしょう。
後払い決済の支払い方法
後払い決済で商品を購入した場合には、一般的に以下の3つの方法で支払います。
■後払い決済サービスの支払い方法
- コンビニ払い
- 銀行口座振り込み
- 郵便局払い
請求書で支払うには、コンビニエンスストアを利用する人が最も多いです。
仕事で多忙な方にとっては、銀行や郵便局の窓口に出向くのはハードルが高いでしょう。
中には、インターネットやモバイルバンキングを利用したことがないという方もいます。
買い方のみならず、支払い方法にも手軽さを求める傾向があるといえるでしょう。
購入者側の後払い決済を利用するメリット
後払い決済を利用するメリットには、商品を確認してから支払える安心感や、クレジットカードや現金がなくても即決で購入できるスピード感があげられるでしょう。
その他にもいくつかのメリットが考えられますので、順に解説していきます。
注文したらすぐに発送される
ECショップなどで商品を購入した場合、ほとんどの購入者はできるだけはやく商品を受け取りたいと考えるでしょう。
後払い決済の利用で、購入した商品は支払いを待つことなくすぐに発送されます。
口座の残高不足や、クレジットカードの限度額を超えている場合などでは、欲しい商品を手に入れるタイミングを逃してしまうかもしれません。
代引きを利用する場合には、ある程度の現金を手元に確保しておく必要があります。
後払い決済ではそれらの心配は必要なく、即決で購入してすぐに発送されるので、はやく商品を手にできるのがメリットです。
安心してネットショッピングできる
安心してネットショッピングできるのも、メリットのひとつです。
購入時にクレジットカード番号を入力する必要がなく、不正利用対策になります。
近年、クレジットカードなどの不正利用による被害は増加傾向にあり、不安を抱く人も多いでしょう。
また、決済したのに商品が届かないといった詐欺犯罪へのリスクを回避できます。
普段インターネットの利用頻度が低い年配の方などでも、安心してネットショッピングを楽しめるでしょう。
クレジットカードがなくてもネットショッピングができる
そもそもクレジットカードを持っていない方でもネットショッピングを利用できるのは、後払い決済のメリットのひとつです。
学生や若い世代の方、主婦、高齢者にはクレジットカードを持っていない方も多くいます。
クレジットカードを持っていても、カードを使う機会が多く限度額に達している月には、カード決済ができずに不便を感じている方も少なくありません。
カードでの支払いができない人にとって、後払い決済は便利なサービスです。
好きなタイミングで支払いができる
商品を購入するタイミングを選ばなくても良い点も、後払い決済のメリットのひとつです。
たとえば、外出先などで欲しかった商品の入荷通知メールを受け取ることがあるでしょう。
売り切れる前に早く購入したいものですが、カード番号を入力する時間を確保できずに購入できるタイミングを逃してしまいます。
また、そもそもカードを持ち歩いていないという方もいるでしょう。
あるいは代引きを選んで購入するにしても、すぐに商品代金を準備する必要があります。
特に給料日前などは、購入をためらってしまう方が多いです。
後払い決済では、そのようなタイミングを気にする必要がなく、商品到着後にゆとりをもって支払えるメリットがあります。
購入者側の後払い決済を利用するデメリット
購入者にとっては利用するメリットが多い後払い決済ですが、いくつかのデメリットもあります。
請求書による支払期限に注意するなど、最低限のマナーは守るようにしましょう。
ここからは、支払い期限に遅れたときに考えられるデメリットをいくつか解説します。
支払いを遅延するとサービスを利用できなくなる
商品代金の未払いは、サービスの利用を停止される恐れがあります。
請求書による支払い期限は、必ず守るようにしましょう。
支払い期限をすっかり忘れていて、決済会社などから連絡が来ることがあります。
その場合には、早急に支払いを済ませるとほとんどの場合は問題ありません。
しかし、何度も未払いを繰り返すような状況では措置が取られます。
利用限度額が下げられたり、サービスの利用を停止されたりするかもしれません。
支払いを遅延すると信用情報機関に登録されることがある
支払いを遅延すると、信用機関に登録される恐れもあります。
後払い決済では商品を先に受け取っているので、支払うまでは借金をしている状態ともいえるのです。
未払いを繰り返す人とは、誰しもが取引したくありません。
一度ブラックリストに名前が載ってしまうと、今後同じようなサービスを利用できない可能性があります。
支払いを遅延すると法的措置を取られることもある
支払い期限の大幅な遅延や、未払いを繰り返すなどの悪質な利用者には法的措置が取られる恐れもあります。
訴訟を起こされる可能性や、事件として被害届を出される事態に発展するかもしれません。
ここまでのトラブルに発展するケースは稀ではありますが、支払い期限の遅延にはさまざまなリスクがあると覚えておくようにしましょう。
事業者側の後払い決済を導入するメリット
後払い決済導入のメリットには、顧客拡大がねらえるだけでなく、代金を回収できないなどのリスク回避も見込めます。
国内の決済サービス市場はこの10年で大きく拡大しました。
世界的に見ても後払い決済の市場規模は拡大傾向にあり、国内外を問わず注目が集まっているサービスといえるでしょう。
顧客層を拡大できる
後払い決済の導入で、顧客拡大による売上向上が期待できます。
高齢者のみならず、若い世代や主婦層による購入増加は、大幅な売上アップにつながるでしょう。
「カートに入れていた商品でも最終的には購入してもらえない」といった、これまで支払い方法が抱えていた課題の解決にもなります。
代金の未回収を回避できる
後払い決済を導入すると、商品発送後に確実に代金を回収する必要があります。
しかし、購入者が代金を支払わない「未払いリスク」は常に隣にあり、避けられません。
そこで重要なのが、代金未払いが発生したときの保証を付ける必要性です。
決済代行会社をえらぶ際には、代金保証がついているかどうか確認するようにしましょう。
もし未払いが発生したとしても、決済代行会社が立て替えて商品代金を入金してくれるので、安心してサイトを運営できます。
まとめ
商品が届いてから代金を支払う後払い決済は、購入者と事業者のどちらにも多くのメリットがある決済方法です。
個人情報保護やネット犯罪にあう危険性がさけばれる現代において、さらにニーズは高まっていくでしょう。
ネットショッピングの際には、商品だけでなく支払い方法にも注目してみてください。